
はじめに
「あなたがそれでいいなら、私もいいよ」
「嫌われたくないから、黙っていよう」
「この場の空気を壊したくないから、私が我慢すればいい」
そんな言葉が、口癖になっていませんか?
あなたはきっと、周りの人の気持ちを繊細に感じ取り、誰かが傷つかないように、場が和やかであるようにと、いつも心を配っている、とても優しい方なのでしょう。
その思いやりは、人間関係を円滑にし、多くの人を癒す、何にも代えがたい素晴らしい才能です。
でも、その優しさの裏側で、こんな思いを抱えてはいませんか?
- 人に気を使いすぎて、家に帰るとどっと疲れている。
- 「あなたはどうしたい?」と聞かれると、答えに詰まってしまう。
- 本当は「NO」と言いたいのに、気づけば笑顔で頷いている。
- 自分のための時間やお金を使うことに、なぜか罪悪感を覚えてしまう。
- 周りからは「良い人」と言われるけれど、時々、自分が空っぽに感じる。
もし、一つでも「私のことかも…」と感じたなら、それはあなたの心が「そろそろ、私のことも大切にしてほしいな」と、健気なSOSを送っているサイン。そして、あなたが**「自分軸」で軽やかに生きる**ための、大切な一歩を踏み出すチャンスなのかもしれません。
こんにちは。当ブログでは、あなたが本来の輝きを取り戻すための、心に寄り添うヒントを発信しています。
今日は、優しさのあまり自分をすり減らしてしまうあなたが、「自分らしさ」という名のコンパスを取り戻し、明日から少しだけ軽やかに行動できるようになるための、具体的なヒントをお話しします。
1. 「優しさ」が「自己犠牲」に変わる瞬間。その心のメカニズム

そもそも、なぜ私たちは自分の気持ちを後回しにしてしまうのでしょうか。
それは、あなたの心に、非常に感度の高い「共感アンテナ」が備わっているからです。
このアンテナは、相手の表情のわずかな変化、声のトーン、言葉の裏にある感情などを、まるで自分のことのようにキャッチします。
相手の喜びも、そして悲しみや失望も、ダイレクトに心に流れ込んでくるのです。
だからこそ、あなたの行動によって「相手のアンテナがネガティブな感情をキャッチするかもしれない」と想像するだけで、強いブレーキがかかってしまいます。
「私がこう言ったら、相手はがっかりするかな…」
「私がお断りしたら、関係が気まずくなるかも…」
この「かも」という不安が、あなたの「やりたい」「言いたい」という素直な気持ちに蓋をしてしまうのです。
それは決して、あなたが弱いからではありません。
むしろ、相手を深く思いやれる、類まれな才能の副作用とも言えるでしょう。
しかし、この状態が続くと、あなたの心は常に「他人軸」で動くことになります。
自分の心の天気を、他人の顔色で決めてしまうようなもの。
それでは、心が疲れてしまうのも当然です。
大切なのは、そのアンテナを捨てることではありません。
感度が高いままで、自分を傷つけない「上手な付き合い方」を学ぶことなのです。
2. 心のSOSに気づいてあげよう。自分を見失っている時の5つのチェックリスト

自分でも気づかないうちに、心は消耗しているものです。
まずは、今の自分の状態を客観的にチェックしてみましょう。
【心の消耗度チェックリスト】
- 「何が食べたい?」など、日常の小さな選択ですら、すぐに答えられない。→ 常に他人の好みを優先しているため、自分の「好き」という感覚が鈍くなっているサイン。
- 楽しかったはずの集まりの後、一人になるとぐったり疲れている。→ 無意識のうちに、その場にいる全員にアンテナを張り巡らせ、エネルギーを消耗している証拠。
- 新しいことへの挑戦や、自分のための買い物に、強い「ためらい」や「罪悪感」を感じる。→ 「自分を喜ばせること=わがまま」という、無意識の思い込みが隠れているかも。
- 頼まれごとをされると、無理かもしれないと思っても、反射的に「はい」と答えてしまう。→ 「断れない自分」が当たり前になり、思考する前に身体が反応してしまっている状態。
- 大きな不満はないはずなのに、漠然とした「物足りなさ」や「虚しさ」を感じることがある。→ 他人の人生のエキストラを演じ続け、自分の人生の主役を生きられていない心の叫び。
いくつ当てはまりましたか?
もし複数当てはまるのなら、今こそ、あなたの優しさを、あなた自身のために使う時です。
3. 今日からできる!「私」を主役にするための、4つの優しい心のレッスン

自分軸を取り戻す、というと何か大きなことを成し遂げなければならないように聞こえるかもしれませんが、そんなことはありません。
日常の中でできる、ささやかで優しいレッスンから始めていきましょう。
レッスン1:0.5秒の「心の立ち止まり」習慣
何かを頼まれた時、意見を求められた時。反射的に答える前に、心の中で「0.1秒」だけ立ち止まる癖をつけましょう。
「はい」と言う前に、一瞬だけ間を置く。
その0.5秒で、「私は、本当はどうしたい?」と自分に問いかけるのです。
最初は、問いかけても答えが出ないかもしれません。それでも大丈夫。
大切なのは、「自分に質問する」という行為そのものです。
これを繰り返すことで、これまで無視され続けてきた「あなたの本心」が、少しずつ目を覚まし始めます。
「あ、私にも気持ちがあったんだ」と、心が思い出し始めるのです。
レッスン2:五感を満たす「ひとり時間」のすすめ
意識的に、誰のためでもない、あなただけの時間を作りましょう。ポイントは**「五感」**を喜ばせることです。
- 視覚:美しい景色の写真集を眺める、好きな映画の世界に没頭する。
- 聴覚:誰にも気兼ねなく、心の底から好きな音楽に浸る。歌詞の世界に没頭する。
- 嗅覚:お気に入りのアロマを焚く、好きな香りのハンドクリームを丁寧に塗る。
- 味覚:「誰かと食べるから」ではなく、「私が食べたいから」という理由だけで、少し高級なチョコレートを一片、ゆっくりと味わう。
- 触覚:肌触りの良いブランケットにくるまったり、温かいお風呂にゆっくり浸かったりする。
この時間は、他人の感情というノイズから自分を切り離し、「心地よい」という純粋な自分の感覚を取り戻すための、神聖なリハビリテーションです。週に一度、30分からでも始めてみてください。
レッスン3:「プチ・リクエスト」で伝える練習
いきなり「NO」というのは、ハードルが高いものです。そこで、まずは「小さなリクエスト」から始めてみましょう。
これは「否定」ではなく「提案」なので、罪悪感が少なく、それでいて効果は絶大です。
- 友人との店選び:「どこでもいいよ」→「パスタが食べたい気分なんだけど、どうかな?」
- パートナーとの週末:「任せるよ」→「たまには、のびり家で映画を観るのもいいなと思ってるんだけど、どう思う?」
ポイントは、「私はこう思うんだけど、あなたはどう?」と、相手を尊重する形を添えること。
これを試してみると、「自分の意見を言っても、相手は嫌な顔をしなかった」「関係は壊れなかった」という、小さな、しかし非常に重要な成功体験が積み重なっていきます。
この体験こそが、「自分を表現しても大丈夫」という自己肯定感を育む土壌になるのです。
レッスン4:「もしも」の不安を手放す、言葉のお守り
自分の気持ちを伝えようとするとき、頭をよぎる「もしも、がっかりされたら…」「もしも、わがままだと思われたら…」という不安。
この不安を和らげるために、「言葉のお守り」を自分に授けましょう。
「私が私を大切にしても、この世界は大丈夫」
「相手の機嫌は、相手のもの。私のせいじゃない」
「私が心地よくてこそ、人にも優しくなれる」
不安になった時に、心の中でそっと唱えてみてください。
他人の感情と自分の感情を切り離し、「自分を大切にすることは、決して悪いことではない」という許可を、あなた自身に与えてあげるのです。
◆最後に。あなたの優しさは、あなた自身を幸せにするためにある
自分を大切にすることは、決してわがままになることではありません。
むしろ、逆です。
コップの水が空っぽの状態では、誰かの喉を潤すことはできませんよね。
あなたがあなた自身の心を満たし、幸せでいること。その満たされた心から溢れ出た優しさこそが、本当の意味で、周りの人々を温かく照らす光となるのです。
あなたは、もう十分に頑張ってきました。
今日からは、その素晴らしい優しさと強さを、世界で一番大切な「あなた自身」のために、少しだけ使ってあげてください。
あなたが、あなたらしく、心地よく軽やかに笑える毎日が訪れることを、心から願っています。
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